任天堂製品コレクターの山崎功氏が手掛けた『ファミコンコンプリートガイド』(主婦の友社)を購入しました。
日本国内で発売されたほぼ全てのファミコンソフトを網羅しているカタログ本ですが、ぱっと読んでみた感じ、一人の人間が書いていることもあり、無理が出ているなと思う箇所がいくつか見受けられました。
一部Wikipediaの間違った記事がそのまま載せてあったり、個人のサイトの間違った記述を参考(というかほぼコピペ)にしたと思われるようなところもあり、マニアが読むと突っ込みたくなる内容です。ただ、記事のパクリはともかく自分の感想はそこまで悪くはないんですよね。
本のサイズの関係上、掲載されている写真が小さいのは残念ですが、それぞれのソフトがスクリーンショットだけでなく、パッケージまでカラーで掲載されているのは大きいです。やはりゲーム画面があるだけでもどんなゲームだか大体はわかりますし、これからのソフトを購入する際に役に立ちますからね。ただ、今となってはファミコンは骨董品なので綺麗なパッケージを手に入れる困難さを思えばパッケージの状態が微妙なのは諦めるにせよ、値札が付けられたままで撮影するのはどうなのよ…とは思いましたが(汗)
また、著者が任天堂製品コレクターだけに、他のカタログ本にはないコーナーがいくつかあるのもポイントです。
・チラシギャラリー
・任天堂ライセンスPCゲーム
・ファミコン番組
・ファミコン雑誌
この中だと、ハドソン(現コナミデジタルエンタテイメント)が発売された任天堂ライセンスのPCゲームは今となっては秋葉原のBEEPショップでさえ入荷しない激レアタイトルなので、むしろこれだけに絞った本を作って欲しいと思ったのは私だけでしょうか?(笑)
また、ファミコン番組『ファミっ子大作戦』(テレビ東京)は当初、日曜の早朝の時間に放映されていましたが、当時はビデオデッキとなる便利な機械なんて持っておらずこの為に早起きしたなーと懐かしみながら読んでいました。
この辺は今でも私が愛読している『ファミコンプリート』(三才ブックス)にはなかった部分なので、さすが著者が任天堂製品コレクターだけのことはあるし、そこだけは評価したい(笑)
他にも周辺機器がパッケージ画像ありで写真が掲載されていたり、一部通信ソフトや一部タイトルの再販バージョン違い、非売品ソフトまで触れてあったりと、マニアックなコーナーもいくつかあります。この辺は私は知識が乏しいので「なるほどなー」と思いながら読んでましたが、通信&非売品コレクターに詳しいじろ●すけ先生だったら海原雄山先生の如く怒り狂う…ことはないだろうなあ…自分とは違い、あの温厚な性格じゃ(笑)
資料的な信頼性ならば『ファミコンプリート』(三才ブックス)に比べると足元に及ばないですが、それでも全ソフトをパッケージ含めての写真掲載の存在は大きく、軽く読む分には十分に楽しめる内容とは思います。むしろ全320ページという大ボリュームでほぼ全ページカラーでありながら2,300円(税抜)は大分頑張ったという印象です。何度も名前を出していますが、『ファミコンプリート』(三才ブックス)なんて価格が5,000円近くして、その値段を見て躊躇して買わず、そのままプレミア価格に跳ね上がって結局買わず仕舞いの人の話もわりと聞きますし…。
資料として手元に置くには心細いですが、本のサイズ的に読みやすく、これはこれでよく出来た本だと思います。ただ、コンプリートとか永久保版とか謳っているから色々と言われるのですが…
…この本の内容に私の評価は甘いのはきっと『メガドライブ大全』(太田出版)の存在が大きいと思います。やっぱ(爆)