編者:レトロゲーム愛好会
発売元:主婦の友社
定価:2,100円
全224ページ
2018年4月30日初版発行
レトロゲームブームの中で再評価を受けながらも、フランスでは既に発売されたものの、日本では(現役当時除いて)今までありそうでなかったPCエンジンのガイド本。帯のコピーの通り、まさにPCエンジンファンにとって待望の発売。
ガイドを名乗るだけあって、当然ソフトの紹介や、
各種本体、
各種周辺機器など
商品に対してのデータ(発売日やメーカーなど)やコメントだけでなく、ゲームソフトの方はメディア画像やスクリーンショットや説明書表紙を、本体や周辺機器はパッケージ画像まで載せている至りつくせり。
特に周辺機器に関しては当時のユーザーならともかく、中古でそれらを手に入れる場合パッケージがない場合が多いので、後追いのユーザーにとっては初めて見る画像も多いかと思います。しかし、よくこれだけのアイテムを箱付きで保管してあったな…。
また、『イースI・II』(ハドソン)『スプリガンマークII』(ナグザット)といった名作復刻版(今で言う廉価バージョン)や、『ガンヘッド Secial ver.』(ハドソン)『ダライアスアルファ』(NECアベニュー)といった非売品ソフト、雑誌通販限定の特典付き『ヴァージン・ドリーム』(徳間書店)『ときめきメモリアル』(コナミ)といったバージョン違い(?)まで触れているのもポイント。
それにしても、ここに紹介されている『ヴァージン・ドリーム』スペシャルパックを当時買った人はどれだけいるんだろう?2種類ある上に、発売してから今までマニアショップで一度も見たことがないほどの流通量だから、ある意味で某秋山先生レベルの入手難易度かも知れない…(汗)
もちろん、ガイド本だけに巻末にはゲームソフト検索も。
なお、非公認ソフト(ハッカーインターナショナル製ソフトなど)に関しては倫理上の観点から一部を除いて扱っていません。個人的には当時発行されたPCエンジン雑誌やテレビ東京で放映されたPCエンジン番組について触れてないのは残念ですが、これは贅沢な指摘ですね(笑)
公式本ではないので関係者インタビューもなければ、各ソフトのコメントは3行程度の簡単な説明だし、コラムのページも少なめで読み応えは正直薄めです。
しかし、ガイド本に徹した本として見れば、画像も多く、しかも全ページカラーの224ページで2,100円はかなり頑張った価格ではないのでしょうか。フランスのPCエンジン本をそれなりの値段、しかもHuカード編とCDロムロム編がそれぞれ別売りだったことを思うと破格な値段とも言えますが(笑)
PCエンジンが青春だった人、今でも現役でPCエンジンを楽しんでいる人、これからPCエンジンをライフを楽しむ人も、手元に置きたい本と言えそうです。できればバーチャルコンソール配信終了(実質的に)前に出てくれれば…と思わなくもないけれど、発売まで時間が掛かった分の内容は間違いなくあります!
…今後、これに続くPCエンジン本がいつ出るかわからないですしね(汗)