先日の日曜、高田馬場ゲーセン「ミカド」でまた珍しいタイトルがオリジナル筐体で稼働されたと聞き、さっそく行ってまいりました!
何度かこのブログでも紹介していますが、都内ではトライアミューズメントタワーやHeyやナツゲーミュージアムなどと並び、80~90年代のビデオゲームに力を入れていることもあって、お気に入りのゲーセンの一つです。
まず手始めにプレイしたのは、コナミの『ビートマニア』。現在でも展開し続けるコナミのリズムゲームの輝かしい第一弾タイトルです!
現在主流なのは7鍵の『ビートマニアII DX』ですが、こちらは今となっては珍しい5鍵版。それ以上に凄いのは、この筐体の中身はなんと!1997年に稼働された一番最初のバージョン!そう、今となってはプレイできる機会が皆無に等しい超レアなバージョンです!
稼働当初は対戦格闘ブーム以来の「人気がありすぎて台待ち」のゲーセンが多く見られました。上手い人でも演奏が終われば強制的にゲームオーバーだったので、インカム的にもゲーセンの救世主的存在といえそうです。
久しぶりにやって見ると、全部で9曲しかないとか、登場人物がリアルタッチとか、ワンプレイを終わらせるとDJバトルが始まるなど、今見るとかえって新鮮です。また、続編が出るたびにマニアック化しているシリーズですが、初代はシリーズ最初ということもあって初心者でもかなり遊びやすく仕上がっています。
そういえば、この頃から曲の少なさをカバーするためにダブルプレイをするプレイヤーがいたなあ。
次は『ビートマニア』とは違うアプローチで登場したセガの『クラッキンDJ』
ゲーム中はターンテーブルが自動的に回転し続けるなど、よりDJに近いプレイ感覚になっているのが特徴です。
ただ、チュートリアルがあるとはいえ、ルールがわかりにくかったり、ミスが多発すればその時点で強制で演奏が終了することもあってか、インカムが悲惨だったようで、よりチュートリアルが丁寧になった続編が出たもののゲーセンでは短命に終わりました。リアルさよりも、ゲーム的にデフォルメされた『ビートマニア』がなぜここまで人気が続いたのか分かる気もします。
セイブ開発『バイパーフェイズ1 OLDバージョン』(下の画像はNEWバージョン)
『雷電』でお馴染みのセイブ開発による縦スクロールシューティングです。
市場に出回っているのがほとんどNEWバージョンということもあり、OLDバージョンは幻と言われていましたが、今回ミカドで奇跡的に稼働中です。
OLD版はサブウエポンに弾数制限があり、ほとんどの局面をメインショットで進まざるを得ず、難易度が高い印象でした。
NEW版ではサブウエポンが無制限に使えるようになり、常に派手な攻撃ができることもあって爽快感が増し、難易度的にも遊びやすくなった印象です。
現在は両方のバージョンが稼働されているので遊び比べてみるのもいいでしょう。
その他、筐体がありながらも残念ながら故障中で遊べなかった作品はこちら。
セガ『スペースハリアー』
コンシューマへの完全移植版が多く出てますが、マニアの中には「スペハリはムービング筐体以外は認めん!」と仰る方もいるでしょう。それだけムービング筐体のインパクトは当時のゲーマーにかなりの衝撃を与えました。
しかし、今となっては補修パーツも無くメンテナンスが困難ということもあり、ムービング筐体で遊べる機会はそうはありません。
現在ミカドでは修理中となっていますが、いつかは復帰されることを願っています。
ナムコ『サブマリン』
ビデオゲームではなくエレメカですが、せっかくなんで。
1979年に稼働されたナムコの潜水艦を題材にしたシューティングゲーム。タイトル自体は有名なので存在は知っていたのですが、今まで未プレイだったので、いつかはプレイしてみたいですね。というか、35年前のゲーム機がここまで綺麗な状態で保管されていたことが驚異的すぎます!
他にも、前回の記事で紹介した『パワードリフト』や『ダライアス』シリーズが現在でもオリジナル筐体で稼働されているので、基板を買って遊んでも満足できないヘビーなゲーマーには特にお勧めしたいです。これだけの環境を維持してワンプレイ100円は安く感じます。また、ピンボールが実機で遊べる数少ないゲーセンとしても注目すべきゲーセンです。
ついでに、トラタワミニレポート。
秋葉原のトライアミューズメントタワーでは、幻のシューティングゲーム『マイティーモンキー』が稼働されていました。
販売元は「ユニバーサル」表記となっていますが、『Mr.Do』を出した同名会社とは別物だと思われます。
規定の数の敵を撃ち落すのがステージクリアの条件で、ステージ前半に「きらきら星」、ステージ後半に「山の音楽家」が流れるのがとにかく印象的。
ただ、操作性は悪くないですが、ゲームとしては目立った特長もなくそのままゲーセンからフェードアウトし、現在に至るまで語られることも無い幻のゲームとなってしまいました。
ゲームとしては遊ぶ価値は感じられないのですが、存在自体が幻なので、これを逃すと今後遊べるチャンスが皆無と思えば、資料的な意味で遊ぶ価値はあります。
しかし、家庭用とは違って、業務用はインカムが稼げない微妙なゲームは即撤去なので、つまりつまらなければつまらないほどレア化するのは面白いところです。
おかげでゲーセンではつまらないゲームをわかっていてお金を落としていますが(笑)