ある時はヒッポンライターとして知られ、ある時はメガドライブ専門ライターとして知られ、ある時はメガテン・ダビスタ伝道師として知られる成澤大輔氏が3月6日に亡くなられました。上記の画像は成澤氏が過去に関わった書籍や雑誌です(手持ちにこれしかなかった)
成澤氏の近年の仕事はダビスタや競馬絡みが多く、私が競馬に興味がないこともあり、氏が手掛けた本はここ10年以上読んでいませんでしたが、80年代後半から90年代前半までの氏が手掛けた署名記事はかなりチェックしていました。
私の同僚も成澤氏にかなり影響を受けた人間の一人で、彼の代表作である名著『女神転生IIのすべて』に関しては、本自体の耐久性が弱く、読んでいるうちに本が割れてしまい、4回は買い直しするほどお気に入りの本だったそうです。ゲームとは直接関係のない悪魔の一体一体の考察が深く、設定マニアの読み物としても耐えられる完成度でした。
私の場合、成澤氏はヒッポンスーパーのライターの一人という認識でしたが、その彼の署名記事がきっかけで遊んだのが、バンダイナムコのファミコンRPG『デジタルデビル物語 女神転生II』
ヒッポン誌上では『ドラゴンクエストシリーズ』『ファイナルファンタジーシリーズ』『ウィザードリィシリーズ』と並んで4大RPGとして称していたこともあって、「辛口ライターが絶賛するゲームだから凄いに違いない!」と、中学生の少ないお小遣いを握り締めて買ってきたですよね。
この時期のファミコンRPGは定価8,000円前後と高くなりつつあった時期だったので、値崩れする前のフルプライスで購入するのはかなり決断力が必要でした(大げさ)
実際にプレイしても確かに凄いゲームでした。宗教的な表現の意味で。
それはともかく、戦闘で悪魔を仲魔(仲間)にし、その仲魔を合体させてより強力な悪魔を作るのが楽しく、私としては珍しく4回はクリアするほどハマったゲームです。
ちなみに最初はカエルを踏み潰しました(分かる人だけ分かってくれ)
ええ、東京タワーの魔女には無謀にも戦いに挑みましたよ(涙)
今でも、メガテンシリーズの関連作である『デビルサバイバーシリーズ』や、似たようなシステムを持つスクウェア・エニックスの『ドラゴンクエストモンスターズシリーズ』(配合システムがメガテンの合体システムに類似)をやっているのを見ると、成澤氏の伝道師としての才能はなかなかだと思います(笑)
あとは同じくバンダイナムコのメガドライブソフト『レッスルボール』です。
元々私はスポーツゲームをやらない人間なんですが、これはメチャハマりましたね。
中学生時代なんて友達の家に遊びに行ってはよく対戦していました。
近未来のスポーツゲームで、ボールを敵ゴールへ持って行くという基本ルール以外は、相手を殴っても蹴ってもOKというエキサイティングな内容が最高でした。
欠点という欠点は、チーム間のバランスが悪い(ボクシングチームが強すぎ)のに同チーム対戦ができないのと、一人用モードの後半チームが異常に強いぐらいで、オリジナルのスポーツ物ではトップクラスの完成度だと思います。
私と同じく、ヒッポンでの成澤氏の記事を読んで興味を持った人が多かったのか、発売直後はどこも売り切れで、私が手にしたのが確か発売から一年後だったと記憶しています。
これ以前に私が入手に苦労したのは『武者アレスタ』ぐらいだったので、これを店頭で見かけた時は心でガッツポーズをしました!
その日は連れがいたのですが、その友達はスーパーファミコンの『コズモギャングザビデオ』を買っていたので、奇しくもバンダイナムコ作品繋がり(笑)
その後、何度もされた再販のおかげで、高騰化が目立つメガドラ市場においても安価で買える部類のソフトなので、個人的にはお買い得だと思っております。
現行機でも、WiiバーチャルコンソールやPSNゲームアーカイブスに安価で配信されているのが非常にありがたいです。
この2本をプッシュしてくれただけでも成澤氏の存在は偉大だと思っています!
…例え、メガドラレビューページで『エアロブラスターズ』『バトルマニア大吟醸』『ファンタシースター千年紀の終りに』に10点満点中5点以下の点数&辛口コメントを付けようが気にしないっす!
例え、『キャリバー50』のレビューが2点だからといって、その点数を見て販売元が気にして発売中止(海外では無事発売)されたことも気にしないっす!(そもそも国内発売中止はレビューは関係ない)
ただ、我らセガ広報の竹崎さんはこの辛口レビュー内容に少しは気にしていたみたいですが(笑)
『ダライアスII』に3点はいくらなんでも低いよ~成澤さ~ん
正直いうと、レビューは辛口に書くよりも、褒める方向性で書くのが難しいという認識でいるので、メガドラレビュワーとしては評価できないのですが、それでも私のゲームライフに多少なりとも影響を与えた人物であることは認めます。
特に、一つの攻略本を手掛ける時の姿勢に関しては、単なる攻略本に留まらない読み物として仕上げるそのこだわりは、今でも追随を許しません。
ネット上で攻略Wikiが存在する今でも、「読み物として攻略本を買う」層がいるのも、成澤氏の築いた攻略文化のおかげといえなくもありません。
改めてご冥福を祈ります。