5/24(日)埼玉の川口にてレトロゲーム&マイナーゲーム同人即売会「ゲームレジェンド22」が行われました。
レトロゲームファンにはお馴染みの年2回行われるイベント、前回(21)の時は外国人のレトロゲーマーが集まったのが印象的でしたが、今回はゲームレジェンド初めて入場制限が行われるほどの人混みで、ますますレトロゲームの加熱ぶりを実感しました!
実は私は前回までのゲームレジェンドのつもりで撮影しようと思っていたのですが、それどころではなく、今回のレポートは簡単にまとめる予定なのでご了承下さい。
それでも撮影枚数は膨大なので3分割記事とさせていただきます。
まず最初はディープなマニアの間で有名なBEEP SHOPさんからは日本ファルコムの初期の作品『ぱのらま島』が!
『ザナドゥ』『ソーサリアン』でお馴染みの名プログラマー木屋氏の初期のタイトルですが、まさか実機で動く状態のメディア(カセットテープ)がこの世に現存するとは…
フィールドを歩くだけで落とし穴に落ちまくりで
「お前はAtari2600版E.T.か!」
と叫ばずにはいられないゲームですが、黎明期の国産RPGだったので当時のユーザーはわくわくしながら一歩ずつ味わうかの如く探索したんでしょうね。
…と思ったのですが、当時のパソコン雑誌『遊撃手』ではかなり酷評されたようです。しかし、木屋さんはこのレビューの見返す為に、批判の要素だったプログラムを高速化・システムの簡易化し、それで出来上がったのがあの『ドラゴンスレイヤー』なので、今の日本ファルコムがあるのはこの雑誌レビューかも知れませんね。
同じくBEEP SHOPさんよりMZ-80『クレイジーバルーン』が!
タイトーの同名アーケードの移植。風船をトゲに触れて割らないようにゴールまで辿り着くのが目的で、「心臓に悪いゲーム」と言われるクラシックゲームです。市販品ではなく雑誌掲載のプログラムで、BASICで作られているそうです。
PC-6001サークルのTiny ProjectさんからはPC-8801mk2SR版『イシターの復活』をPC-6601SR環境で動かすという無茶展示(?)がありました。
同じNECマシンであるもののハードの仕様が異なるため起動できないはずですが、それを起動させたのが恐ろしい…。スクロールスピードはもっさりしていますが、動きが滑らかで、Tiny ProjectのHENTAIさが伝わってきます!
同じくTiny ProjectさんからPCで作られたゲーム&ウオッチ風『ベルーガ』
PSVitaで配信された『龍が如く0』の基本無料アプリに収録されている16BIT(メガドライブ)風シューティングゲーム『SF特攻空母ベルーガ』をゲーム&ウオッチ風に移植(?)したものです。ほぼネタ的なソフトですが、そのネタをここまで緻密に作り上げる根性はさすがTiny Projectの面々です!
ドルアーガつながりで(?)、We love MZ-700さんでは前回と同じく勝手移植のMZ-1500版『ドルアーガの塔』
MZシリーズ、X1シリーズのPCGの使われ方を見ると、「シャープはゲーム機に憧れてこの設計にしたんじゃないのかな?」と思わせるほど、PCGを活用して作られた本作や、ゴールデンウィークに開催されたMI68で展示されたX1『ファンタジーゾーン』を見るとそう感じます。その集大成が同社のX68000でしょうね。
ZOB.clubさんでは、日立が1978年から展開されたマイコン『ベーシックマスター』シリーズ末期のレベル3の展示がありました。
上の写真は日立のプログラムコンテストで受賞されたギャラクシアン風のシューティングゲーム『GALAXY FLY』。というか、まんまギャラ(ry
日立のPCはソニーのSMC-777以上にマイナーなだけに実際に触れた人も少ないでしょう。こんなレアなPCに触れられるのもゲームレジェンドの魅力です。
アーケード基板屋のひげねこ堂さんはSNK最初期のアーケードゲーム『与作』をプレイアブル展示。
今となっては幻に近い作品で、そのレア度は『ちゃっくんぽっぷ』『ドラキュラハンター』と並ぶでしょう。微妙なゲーム内容というところも同じですが(笑)
敵の攻撃を避けつつ3本の木を切り落とすのが目的ですが、如何せんプレイヤーの当たり判定が大きすぎて異常に難しく、一面すらクリアできませんでした…でも、こんなメジャー級の幻タイトル(矛盾する表現だ)が遊べて大感激です!
次は海底宝さがしをやってくれないかな?(笑)
FLLCDさんからはFL蛍光管&LCDゲームの展示がありました。
私にとって幼少時代は電子ゲームは憧れの存在だったので、当時の思い出としてこの中ではパーフェクションが思い入れが強いです。
時間内に様々な形をした穴に対応するパネルをはめるゲームです。当時はTVCMまで打たれていたのでご存知の方もいらっしゃるはずです。
レトロゲー系イベントではお馴染みのぴゅう太買えやさんは、TOMYのホビーパソコンぴゅう太のプレイアブル展示。
いつてもぴゅう太ソフトのフルコンプは壮観です!これを惜しみなくプレイさせてくれる大杉ぴゅう太さん最高とゆーか。ファミコンにも移植されなかったコナミデジタルエンタテイメントのクラシックタイトルが遊べる名機です。
オニオンソフトウェアさんのところではセガのベクタースキャンシューティング『タックスキャン』のプレイアブル展示
さきほどの『与作』が現存する基板が少ないという意味のレアゲーでしたが、こちらはベクタースキャンディスプレイの確保が難しいという意味でレアなゲームです。
パドルで自機を操作するのが特徴のシューティングゲームで、編隊を組む複数の自機を同時に操作する意味で、同社の『スタージャッカー』の前身といえるゲームです。
とにかく真っ黒の画面に映し出される線画がカッコ過ぎで最高なんですが、ディスプレイの今後の確保の困難さから、次に見る機会はないかも知れません。
MEGA-NEOπさんではMI68でも展示されたセガマークIII版『グラディウス』
ファミコン版をベースに、さらにアーケード版に近づけた移植ですが、一部で処理落ちが目立つものの、これを見ると実際に『グラディウス』がセガマークIIIに出ていればな、と思いました。だってさ、日本のマークIIIでまともな出来の横シューって『R-TYPE』ぐらいしかないんだもの(涙)
極楽ほんげらさんでは、コントローラで格闘ゲームのコマンド入力の要領(?)で演奏する『ふぁみみみっでぃ』の展示
コントローラを楽器に見立てるという発想がとにかく凄いですね。楽譜を見ると、『鉄拳』の10連コンボの技表を彷彿させます(笑)
フクタケ的ゲーム研究所さんでは、マイコンソフト(電波新聞社)のビデオアンソロジーシリーズのプレイアブル展示がありました。
ビデオアンソロジーシリーズは他社のX68kソフトと比べてパッケージがコンパクトで、スペースの邪魔にならないのがいいですね。コナミX68kソフトなんて、パッケージが大きすぎて邪魔で処分した人も多く、現存数が少ないんだよなあ…(事実、当時はそこそこ売れたのに今では滅多に完品が市場に出ない)
他にもレビュー本が置いてあったのですが、昼前には売り切れていて残念…
レトロエクスプレスさんでは、フクタケさんのところと同じくX68kプレイアブル展示
サイバースティックで『アフターバーナーII』を遊ばせてもらったのですが、操作感抜群で、セガサターンのミッションスティックよりも遊びやすかったです(ミッションスティックはデザインはいいんだけれどレバーが安っぽいんだよなあ。
それとレトロエクスプレス主催の田辺さんはX68kの電源修理依頼も引き受けていますが、なんと会場に持ち込んでまで作業してました。かなりの台数の修理依頼を受けているようで、改めてX68kニーズの高さを思い知らされました。
あと先日の軽井沢町議選、結果は残念でしたがお疲れ様でした!それと今年の7/26(日)に行われるレトロエクスプレス楽しみにしています!
クラリスディスクさんでは、サントラCDの販売と幻のメガドライブソフト『P-47』のプレイアブル展示がありました。
ある意味で私にとって今回のゲームレジェンド最大級の目玉でした。
PCエンジンにもアーケード版をアレンジ移植した『P-47』が出ていますが、あれとは全く別モノの新作で、メガドライブで発売された続編的タイトル『ファイアームスタング』(NMKが開発)とも作りが異なります(特に地上物の敵が出現するあたり)。未発売ソフトではありますが、きちんとエンディングまで作られていました。
本当に実機で動いているのか疑っていたので、わざわざスタッフにお願いして実ロムを見せてもらい、撮影をさせてもらいました(笑)
聞くところによるとアーケード版を手掛けたNMK自らの開発ではなくジャレコ内製のようですが、エンディングにはスタッフロールがないので、もしかしたら別ブランドで発売する予定だったのかも知れません。ジャレコは最後までメガドライブに参入しませんでしたし。
メガドライブのシューティングゲームとしてはかなり出来がよく、ここまで出来ているなら発売して欲しかったのですが、知っての通り1992年以降は家庭用ではシューティングゲームが全く売れなくなった(受注が集まらない)のでやむを得ず中止したんでしょうね。
メガドライブ版『P-47』が一般公開されるのは今回が最初で最後とのことで残念ですが、裏を返せばゲームレジェンドがなければ遊ぶきっかけもなかったので、一般参加してよかったと思いました。
記事が長くなったので、続きは次回!