7月26日(日)、大田区産業プラザPiOにてレトロPC&レトロゲームメインの同人イベント「レトロエクスプレス」が開催されたので行ってきました!
第一回の頃は秋葉原の小さな会議室での開催ということもあって会場内は身動きがとれない状態でしたが、今回はPiO小ホールでの開催とあってサークルまわりが楽でした。また、個人的にも大井町駅が最寄なので蒲田での開催はアクセス的に楽でした(笑)
当日、体調が優れないこともあり午後からの一般参加だったのでじっくり展示物を見ることができなかったので、今回は軽くレポート。
まず最初は、最近秋葉原での出店が決まったBEEPショップさんより、セガゲームスの人気3Dシューティング『スペースハリアー』の各移植版(PC-6001、X68000、FM-77、PC-8801。販売元はマイコンソフト)版の展示。なおソフトはスペハリコレクターのHEDさんの所有物です。
実はX1も用意してあったものの諸事情で稼働していませんでしたが(ソフトは用意してあった)、それでもこれだけのバージョンが一斉に稼働しているのは圧巻。
かつて秋葉原にあったサトームセンメディアセンターを彷彿させます(わかる人だけ反応してくれw)
この中だと、性能が圧倒的なX68000版を除くとPC-6001版がかなりの出来。ハードパワー的な問題で色はモノクロだし、多くのキャラは四角形の塊で表現していますが、見た目を犠牲にしただけあって滑らかな動きと遅延のないスムーズな操作性が抜群によかったです(残念ながらコントロールパッドそのものの操作性が微妙すぎですが)
FM-77版はこの中では後発なだけにグラフィックはそれなり以上に綺麗で、動きはガクガクではあるもののセガマークIII版よりも少しだけ滑らかで、しかも枠なし(笑)
PC-8801版は、解像度が高いのもあって見た目はPC-6001版のパワーアップさせた感じでグラフィックもカラフルですが、スピードを確保させるためかキャラはやはり単色。それでもアクション系のゲームが苦手な88でこの動きはなかなかですね。
これだけの機種に移植されている『スペースハリアー』ですが、80年代後半に現役だった国産PCでは何故かMSXとFMタウンズだけ未移植。
その代わりなのか、MSXでの展示品はハート電子の『ヴァクソル』というのは分かっている(笑)
レトロPCイベントではお馴染みウゴウゴアミーガさんではAmigaソフトのパッケージ展示と、同機種のプレイアブル。
5月に開催されたMI68時に撮影できなかった『P-47』『ALTERED BEAST(獣王記)』『R-TYPE II』のパッケージ。
プレイアブルが途切れなかったのでプレイすることができませんでしたが、『P-47』はかなりデタラメな高難易度だそうです。Amigaはグラフィック性能が高いもののスプライト表示が弱いためか、バランス調整にはかなり気を遣う印象です(敵や弾を出せない分、敵を固くしたりスピードを上げたりなど)。
ホビーパソコン友の会さんでは、個人的に目玉だったレイノンさん作のX1版『ファンタジーゾーン』のプレイアブル展示
この日のために作られたインストカードのクオリティが異様に高いですが(笑)、ゲームのクオリティもかなり高いです!
前回MI68で公開されたバージョンは背景なしですが、今回は念願の背景あり。しかも二重スクロールまでします。X1にはスプライトがなくPCGでキャラを動かしているので動きがややガクガクですが、操作性にはそこまで影響がなく、むしろ上の画像のクラブンガーに至っては多間接キャラにも関わらずきちんと腕が動きまくる様は圧巻です!また、音楽は別の方がプログラムしていますが、こちらは何とPSG音源とFM音源の切り替えが可能となっています。中でもPSG音源で鳴らす『ファンタジーゾーン』としてはこのX1版が最強でしょう。ファミコン版やセガマークIII版はメモリーの都合上で簡略化された部分もあったと思いますが、その雪辱を晴らす(?)出来となっています。もう一つのFM音源の曲も、X1搭載のZ80のCPUパワーを考慮すればゲームを動作させながら聴かせる曲としては最高峰の出来となっています。
しかし、これだけのクオリティのゲームをレイノンさんが大学在学時に、しかもゲーセンに通っての目コピで作ってしまうとは凄すぎです。当初、タイトーの『ダライアス』とどちらを作ろうか悩んでいたとご本人から伺ったことがあるのですが、『ファンタジーゾーン』でこのクオリティなら、きっと『ダライアス』の方もX1のゲームとは思えないクオリティで出していたんでしょうね。
同じく、ホビーパソコン友の会さんより、ホビーパソコンの動態本体の展示
パソピア7は名前だけは聞いたことはありますが、マルチ8やFP-1100など、初めて知るPCもあって、よくこんなマイナーかつ古い機種を今でも動態するなんて衝撃的です。80年代初期は各社が独自規格の機種を出すほどのホビーPCの戦国時代だったんですね。
MGSさんでは、レトロエクスプレス1号でも展示されたテレビでゲームギアを楽しめる自作ハード「ゲームギアシステム」を展示。
パッケージやマニュアルなど、マスターシステムのそれを合わせたデザインにしてしまう辺りに作者のゲームギア愛が伝わるのですが、実際に触れてみても、本物のゲームギア実機を改造して作られているだけあって動作も実機並みに完璧です。
こりゃ10万払っても欲しいわ。
同じくMGSさんより、なんとファミコンコントローラサイズのファミコン内蔵コントローラの展示。
コントローラに繋がっているケーブルはテレビに繋げるコンポジットケーブルで、テレビと電池さえあればこのコントローラひとつでファミコンが遊べます!(ただしソフトは内蔵式)
ぴゅう太買えやさんからは、恒例のぴゅう太…も展示されましたが、うっかり撮影をし忘れたので(笑)、同サークルで展示されたスーパーカセットビジョンでも。
たぶんほとんどのスパカセソフトが揃っているんじゃないかと思いますが、これだけのラインナップを、しかも実際に遊ばせてくれるなんて太っ腹!これだけのラインナップは秋葉原でもそうは見ないですよ!
OPM REGISTERSさんからはX68000用新作シューティングの販売。
サークル主催者さん自ら言うほどの高難易度横スクロールシューティングですが、確かに難しすぎて一面すらクリアできなかった(笑)
しかし、今でもX68000で同人ゲームを作り続けているサークルさんを見ると、今でもX68000は根強いファンに支えられていることがわかります。そういえば海外でもX68000は人気あるようですが、その割に海外の同人ゲームはあまり聞かないなあ。
サークルスペースは全部で32あったのですが、私が会場に居た時間が短かったので、きちんと書けるレベルでのレポートはこれが精一杯です。
画像はこそは用意できませんでしたが、他にはNECが海外で展開したハードの展示や、シャープのMZ-2500に移植された『ソーサリアン』がBGMがディスクアクセスしても途切れない恐るべき移植度とか、MSXturbR専用ソフト『シードオブドラゴン』が専用ソフトのくせに微妙なクオリティだとか、かなり見応えのあるイベントでした。
5月に開催されたマイコンインフィニットもそうですが、今となっては動態することすら奇跡に近い年代物のハードがこれだけ一斉に揃い、実際に遊べる状態で展示してあることは、それだけでも意義のあるイベントだと思います。
この時代のホビーPCが青春だった方や、Windows以前のPCに興味ありながらも触れる機会がなかった方は、特にお勧めのイベントです。
次回の開催は今のところ未定のようですが、第一回目の会場の狭さを知っている人からすれば、回を重ねるたびにスケールが大きくなっているイベントだと実感します。次回もアクセスが楽なところがいいなあ(笑)
会場では簡単な挨拶しかできませんでしたが、主催者の田辺さん、そして多くの参加者の皆さんお疲れ様でした!そして当日は灼熱地獄のように暑い日だっただけに、皆さんの体調が心配でなりません!
追伸。次回はSMC-777を展示してくれるサークルさんはいないかしら(笑)