先日、未発売メガドライブソフト『忍者外伝』(セガ)について触れたけれど、2面しか遊べないサンプル版と書いたのは、あれは嘘だ。というか、実機で遊んだ時にたまたま2面でバグってそこから先に進めなかっただけで、今回の記事に当たってレトロフリークで確認したら一応エンディングまで作られていたことを報告します。
何故「一応」なのかは、所詮は未完成ゲームなのかあまりにもバグが多すぎて、レトロフリークの中断機能を使って頻繁にセーブしてはバグったらロードの繰り返しで何とかクリアできたぐらいで、これが実機だったら骨が折れます(笑)。
恐らく当時、専門誌に掲載されなかったであろうスクリーンショットを中心に紹介したいと思います。
オブジェクトに鳥居が登場しますが、アーケード版のようにつかまることは不可能。
何処と無く『ベア・ナックル』(セガ)のIとIIの一面を彷彿させるカジノステージ。
物語は佳境へ!
これまた『ベア・ナックル』(セガ)シリーズの終盤ではお馴染みのエレベータステージも本作の終盤に登場。ラストの廊下の雰囲気もベアナ(笑)
ヒロインを前に、ラスボスとのバトル!
感動のエンディング!
エンディング最後の画面。スタッフロールはなし(笑)
先日手に入れた販促用チラシ。
この販促用チラシに掲載されているリュウのアクションはサンプル版でも完備してますし、ステージも一応最後まで作られているので、このサンプル版を遊ぶ限りは完成まで最後の調整を残しているのが確認できます。もちろん、私が持つロムのバージョン以降も開発が続けられた可能性もあるので、実際はどこまで作られたのかは不明ですが、ソフトの価格が6,000円と表記されていることからも4メガカートリッジを予定していたようで(1992年頃までメガドライブカートリッジ作品は6,000円=4メガという価格設定だった)、サンプル版のボリュームからもこれ以上の追加要素(ステージ数やキャラクターの種類)はないと思われます。
サンプル版の段階での調整面は、ザコはおろかボスまで簡単にパンチハメが出来てしまう判定の甘さで、画面の下にキャラを動かすだけで穴落ち判定(=ミス)になったりと、この調整が上手く出来るかどうかでゲームの面白さが左右するレベルの未完成なので、このサンプル版を遊んだだけで評価するのは危険です。
各スクリーンショットを見るとグラフィックやステージ構成の一部が『ベア・ナックル 怒りの鉄拳』(セガ)を彷彿させますが(スタッフロールがないのでスタッフが共通か確認しようがない)、一部ステージでは『ダブルドラゴン』(アークシステムワークス)のようなアスレチック的な作りのステージも用意されてあって上手く差別化している印象です。
しかし、ここまで作られながらも未発売で終わったとなると、ユーザーだけでなく、開発スタッフも無念だったんだろうなと察します。世の中、完成しながらも陽の目を見ないソフトは多いですが、ここまで出ているのを見ると余計そう感じます。