サミーのメガドラ専門ブランドであったトレコから発売される予定だったアクションRPG『ヴァザム』
当時のメガドラ雑誌でも何度も紹介されたのでご存知の方もいらっしゃると思いますが、オーソドックスなRPGのように見下ろし型のフィールドマップで移動し、ダンジョンなどの戦闘エリアに突入するとサイドビューのアクションゲームに切り替わるという、ファミコンディスクの『リンクの冒険』(任天堂)タイプのアクションRPGでした。
とある方から教えてもらったのですが、開発元は主にジャレコの外注先で活動してたエイコムが手掛けていたとのことで、さらにPCエンジンソフト『魔境伝説』(ビクター)や
ファミコンソフト『ザ・ロードオブキング』(ジャレコ)の流れを汲むゲームだそうです。
この両者をプレイした人ならわかると思いますが、フルパワーで攻撃した時の手応えや感触が同じで、それもそのはずゲームデザイナーが同一人物だそうです。つまりこの『ヴァザム』もジャレコと繋がり深いエイコムが手掛けたことも含め同じデザイナーなんでしょう。これで一つに繋がった感じです。確認できるスクリーンショットを見る限り、ダークファンタジーっぽい雰囲気や主人公の構え方なんてそのまんま(笑)。どちらも爽快感あるアクションゲームとして好きだっただけに『ヴァザム』の発売中止は本当に惜しまれます。
ちなみに何故そんな話になったかというと、ハドソン(現コナミデジタルエンタテイメント)のファミコンソフト『ボンバーキング』
元々外部からの持込企画で、その内容から後付で『ボンバーマン』の関連性を持ったタイトルに変更されました。外部からの企画であることは昔から知ってましたが、肝心の企画者が分からなかったんですよね。
それから時が経って、偶然的にもプライベートな飲み会で高橋名人とお会いする機会があり(もう10年前の話ですが)、その時に思い切って質問をしたんですよね。他に聞くことがたくさんあったはずなのに、当時は緊張しまくって(しかも隣の席だったし)それしか聞けなかった事情もあったのですが(爆)
その結果は、当時はまだ守秘義務だったのか(ハドソンがまだ存在していた時期だったし)、それとも高橋名人が忘れていたのか聞くことができませんでしたが、それから時が経ち、その事を当ブログに書いたらその企画者(デザイナー)の知り合い(元セガ社員)から当時のことを教えていただきました。で、その時にその企画者は後に『魔境伝説』『ザ・ロードオブキング』を手掛けたことを知ることになるわけです。「今でもどこかで斧ゲーを作っているんじゃないかな」とジョークを言ってましたが(笑)
そしてさらに驚きの事実があって、あの怪作『高橋名人のBugってハニー』も手掛けてたそうです。
元々がセガのアーケードのブロック崩し『ピタゴラスの謎』だったものを急遽アクションシーンと謎解きを追加して本作のような形になったわけですが、この両者も同一人物が手掛けたとのことで、つまりセルフアレンジですね!
このデザイナー、『ボンバーキング』といい、元のゲームをアレな方向にアレンジするのが得意だったんでしょうね。それがいい結果になったかどうかはノーコメントだけど。