今月18日より配信が開始されたNintendoSwitch用ソフト『Wonder Boy:The Dragon's Trap』(邦題モンスターワールドII ドラゴンの罠)を購入。価格は2,200円。
以前にも書きましたが、このタイトルはオリジナルのマスターシステム版から好きだったタイトルだけに、リメイク版の発表は心待ちでした。さて、海外の熱狂的なファンが手掛けたこのリメイク版の出来はいかに?
では物語序盤のリプレイを。
まずはキャラクター選択画面。ここではオリジナルにはなかった性別と難易度を選択することができます。なお、この画面にてマスターシステム版のパスワードを使用できますが、オリジナル版でもあったように経験上、ゲームギア版とPCエンジン版(アドベンチャーアイランド)のパスワードとも共有していると思われます。
ここではオリジナルにはいなかった少女キャラでプレイ開始!
物語は前作『モンスターランド(ワールド)』の最終ステージから開始。シリーズお馴染みのあの曲がアレンジで流れます!
とはいえ、本作では一番最初のステージとなるので、ダンジョン構造は前作よりも簡素になっています。迷う事なく楽々ラスボスのメカドラゴン戦へ!
主人公は最強装備、大量のライフを持っているのでまず負けることはないかと。
しかし、メカドラゴンを倒した主人公はドラゴンの罠によってモンスターにされてしまいます。
ハートの数は1の状態にされた最弱状態。この状態で崩れ落ちるダンジョンから脱出をしなければなりません。とはいえ、時間制限があるわけではないので慎重に進めてもOKです。体力が少ないですし(汗)そして城から脱出…。
この後にアバンタイトルが挿入され、ここから本作の物語がスタートします。ここから先は自分の目で確かみてください(笑)
ところで女主人公をプレイした後にタイトル画面に戻ると、タイトル画面が『Wonder Girl』に切り替わります。
これで「主人公が女の子なのにタイトルはボーイなんて許せん!」という面倒臭い方々にもバッチリです!(笑)
序盤をプレイした感想ですが、スタッフがオリジナル版のそれぞれの仕組みや仕様をソースレベルで解析しているだけあって、見た目が大きく違っていてもプレイ感覚はオリジナルのままです。何よりも手描き風のグラフィックでアクションゲームができるという衝撃だけでもリメイク関係なしに感動的です。
それにしても元が昔のゲームのリメイクとはいえ凄い手間暇と予算が掛かってそうですね。日本では任天堂以外、ドラキュラやロックマンといったビッグネームで持ってさえも新作が作れないほど2Dアクションが死滅した市場なので(現状はキックスターター頼み)、このクオリティのリメイクを日本では作るのは難しそうですし、まず企画が通らないだろうなあ。2Dアクションのドット絵の進化はSNKの『メタルスラッグ』あたりが頂点を極めましたが(異論はあるかもですが)、その次なる表現方法がポリゴンやCGレンダリングを除いて、海外に先行されてしまったのが少し悔しい。それぐらい90年代の2Dアクションは日本が一歩リードしてましたから。
そんな2Dアクション人気が下火の中でリメイク版を企画したスタッフはクレイジー過ぎです!!オリジナル版の権利を持つセガでさえも、自社で作れるほどの体力はなさそうだし(汗)。
ちなみにセ●の奥●さんの話によると、今回の件とは別に、かつて本作の移植の話があった際に、アーケードゲーム風のグラフィックでのリメイクを考えてたようですが、エ●ツーに無茶だと言われたそうです。それだけ今の2Dアクションに予算を掛けられないのでしょうね…。
そうそうこのリメイク版はR2ボタンを押すことでその場で瞬時にオリジナルのマスターシステム版に切り替えることができます!
今のテレビに合わせてか画面比率と表示関係はオリジナルと異なりますが、遊び比べてみるとリメイク版のこだわりが再確認できます。それに音楽や効果音はマスターシステム版の物と選択可能で、さらに音楽はPSG音源バージョンと幻のFM音源バージョンから選べる至りつくせり。画質はスキャンラインやレトロモニター設定の有無を選べ、ブラウン管で映したような画質で遊ぶことができます。他にもギャラリーモードがあったりと、単体移植でこれ以上何を望む?という充実度です。
個人的には『スーパーマリオコレクション』(任天堂)に並ぶ、リメイクの理想の形のひとつだと思います。それにしてもこのゲーム、採算が合うのかな…日本だけの売り上げじゃ絶対赤字だろうな(汗)