80年代の人気PCゲームメーカー、マイクロキャビン・ゲームアーツ・T&Eソフトのトークライブが今月2日に東京・新橋で行われたんだけれど、mucomさんによるそのまとめ。
mucomさんといえば、彼のおかげで業界やマニアの方々と知り合うきっかけを作って感謝しております(彼がいなければMI68やレトロエクスプレスの存在を知らなかった)。この場を借りて申し訳ないですが(汗)
それにしてもこの時代は権利絡みが厳しい今の目で見ると、本当にフリーダムだなあ。著作権もへったくれもないじゃないか!(笑)
この中で面白かったのはゲームアーツの『テグザー』の話ですね。当時借りてた物件が狭いからトイレまで開発室として使われたり、トイレに行きたい場合は近所の喫茶店を利用したり、NECから借りていた機材を返す時にテグザーのサンプル版をデモったらNEC側が喜んで返却日を延長してくれたり、PC98版は他機種版に比べて数が少ない上に8インチフロッピー版は10枚ほどしか出荷してなかったり、ファミコン版はパッケージにゲームアーツの名前が記載してないから海賊版扱いにされたりとか、時代性も勿論あるけれど、若さの勢いもあったからこそなんだろうな。
というか、セガのメガCDを支えたメーカーとしてゲームアーツの名前が出てくるけれど、その時でさえスタッフのほとんどが20代だったことを思うと恐ろしい…
T&Eソフトといえばハイドライド!ハイライドといえば内藤時浩さん!
ということで『ハイドライド3』のラストの台詞「不思議が当然フェラリーランドってね。」が有名ですが、後に発売されたPC98版とメガドライブ版(スーパーハイドライド)ではその台詞が修正されて残念に思ってたんだけれど、今回の話でそれらの機種は内藤さんが関わってないとのことで納得。しかもあの衝撃的(?)な展開は勢いでシナリオを書いたもののラストが収拾できず苦し紛れで夢オチとなったと聞いて、印象残る台詞というのは思わぬところから生まれてくるのかなと思ったり。
あとハイドライド3の両替機の存在。お金に重量があるのはいいとしても、両替機が持ち運びできるならばお金に重量をつける必要がないんじゃないの?と当時から思ってたんだけれど、今回の話で実装は後付と知って、なるほど何故あんな中途半端な仕様になったのか納得です。T&E側もそう思ったのか次の『ヴァーチャルハイドライド』(セガ)ではお金には重量をつけなくなったもんなあ(笑)
でもハイドライド話で面白かったのは
雑誌広告で構想一年とあるけど内藤さんが入社したのは開発の10ヶ月前(笑)
マイクロキャビンといえば自分は『幻影都市』なんだけれど、今回のトークイベントではあまり触れてなかったみたいですね…(汗)
しかし当時のPC市場は今のコンシューマみたいに数万と売れなかったのに、マイクロキャビンはソフトの売り上げでビルが建ったというのだから、自分が思っている以上に景気が今と異なるんだろうなあ。まあ当時は一人で作ったゲームでも数千円で売るのだから人件費を考慮すると数千本でもヒットになるわな。今は小規模のスマホゲーでも開発費一億掛かるし(笑)