先月の話になりますが、70年代に『週刊少年ジャンプ』にて絶大な人気を誇った野球マンガ『アストロ球団』の作画を担当した中島徳博氏が大腸癌でお亡くなりになりました。
私の年齢的(1977年生)に『アストロ球団』自体は詳しくはないですが、全20巻という巻数でありながらも試合描写を丁寧に描いた為、たった3試合しか行われなかったり、非現実な必殺技の応酬や試合中に死者が出るなどマンガ的な表現のエクストリームな方向性は後のジャンプスポーツ漫画にも多大な影響を与えたといっても過言ではありません!
もっとも前例として梶原一騎先生の漫画もこれに含まれると思われますが、梶原作品のエクストリームな方向性をさらに追求させた作品といえます。
影響を受けたと思われる作品を適当に挙げてみると、
同じく70年代に連載され、ジャンプ漫画では初のトーナメント形式を採用した車田正美先生のボクシング漫画『リングにかけろ』や
サッカー少年を生み出しただけでなく、多くの腐女子を排出した高橋陽一先生の『キャプテン翼』
『キャプテン翼』同様、美形キャラによる女性人気だけでなく、同名のミュージカルがロングランヒットするなど、コミックやアニメ以外にも幅広いファン層を広げた許斐剛先生の『テニスの王子様』
読者層の大半を少年がしめるジャンプだけに派手で豪快な演出が彼らにハートを釘付けさせたのでしょう。
そのせいか、リアル路線のスポーツ漫画はジャンプでヒットしないというジンクス(=打ち切り)がありましたが、その中で90年代では『スラムダンク』、最近では『ハイキュー!!』がヒットした(している)ので、読者の好みは変わりつつあるのかも知れません。
ところで先日連載が終了したばかりの『黒子のバスケ』はどっちもつかずの内容ですが、キセキの世代の少年6人がどれも好きなんで気にしないっす(笑)
やや話が脱線したような気もしますが(いつものことか)、今から40年近く前に、今でもジャンプ誌上に続くエクストリームスポーツ漫画を生み出した中島先生に改めてご冥福をお祈りします。
ところで、ジャンプ漫画つながりですが車田先生の伝説打ち切り漫画(?)『男坂』の続きがつい先日まで『週プレNEWS』で連載されていたのですが、その新作部分の単行本が「4巻」として発売されます。
つまり、
今までの車田作品の傾向だだと『サイレントナイト翔』『あかね色の風』の続きも連載されそうな勢いですが、『週刊少年チャンピオン』に不定期連載中の『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』の続きをはよ!(笑)この伝説の「未完」がなかったことになるのがちょっと寂しいかも。
ところで今のアニメファンにとって「男坂」というと、『ラブライブ!』の聖地でもある「明神男坂」を指すようです。
さすが30年前の作品である『男坂』の知名度は低いかも知れませんが、それでも大御所の作品。その知名度をひっくり返すほどのラブライバーのパワーは絶大すぎです(笑)