前から気になっていたゲームボーイソフトが秋葉原で探していたら全然見つからず、ヤフオクでたまたまそれが出品されていたので入札をしたら、ライバル不在のためにそのまま落札できてしまいました(笑)
そのタイトルはIGSの『ヴァトルギウス』
落札価格1,000円。
ついでにメガドラの『龍虎の拳』も送料込み1,500円で落札しました!こいつも最近見ないんですよね。
『ヴァトルギウス』のジャンルは縦スクロールシューティング。
このゲームには高低差があり、空中にいる敵は上空を、地上の敵は低空飛行をしなければ倒せなく、アイテムを手に入れるには地上の敵を倒さなければいけませんが、低空飛行し続けると道中にある壁に衝突するのでその切り替えが重要となっています。
例えるならば、バーチャルボーイの『バーティカルフォース』やマスターシステムの『ブレードイーグル』に似たゲーム性を持つシューティングといえばわかりやすいでしょうか。どちらもマイナーすぎて余計わらかんか。
なお、残機制ではなくライフ制で、残像が厳しい当時のゲームボーイの液晶で遊ぶことを考慮してかライフ量が多めで、遊びやすい反面、ゲーム的にもステージ展開的にも変化に乏しいような気がします。
ところでなんでこのソフトに興味を持ったというと、オリジナルのPC版&PCエンジン版『イース』のグラフィックを担当した山根ともお氏が副業で関わったソフトだからです。
まずは、山根氏が手掛けた『イース』のグラフィック。
そして『ヴァトルギウス』に登場する女の子。
キャラが似ているだけでなく、ドットの置き方がまんま山根デザインですね(笑)
実は山根氏は同時期にPCエンジンの大作RPG『天外魔境II MANJIMARU』にも携わっていますが、ハドソン(現コナミデジタルエンタテイメント)はここまで大規模なゲームを作るのにどれだけの人員や予算が必要だか全く読めていなかったようで(当時のゲーム業界的にも前代未聞のスケールだったから仕方ない)、人不足で困っていた山根氏は日本ファルコムのグラフィックデザイナーであった大浦孝浩氏を雇う予算を稼ぐために副業(?)として『ヴァトルギウス』に携わったという話です。
「そんな時間的な余裕があれば天外に集中できるのでは?」と思いきや、大浦氏のおかげでLマップ(街やダンジョン専用に描き直したスケールが一回り大きいサイズのマップ)が出来たとのことで、いかに天外2の開発現場が破綻していたかわかるエピソードです。
そりゃPCE&FXの天外3が発売中止になるわけだ(爆)
そして今回落札したもう片方のソフトであるメガドラ版『龍虎の拳』
背表紙がやや焼けていて説明書やカートリッジに使用感がありますが、これで1,500円ならば全く文句ないですね。
移植度に関しては色々と言われていますが、元々が大味な対戦格闘ゲームだったので個人的には気にならないし(笑)、何よりもメガドラソフトとしても綺麗に描き込まれたグラフィックが素晴らしく、グラフィック面だけならメガドラのネオジオ移植タイトルの中でもトップクラスだと思います。
ネオジオ版でインパクトがあった拡大縮小の演出は諦めるにしろ、ここまでオリジナルと異なる調整にするならば、対戦ツールとして楽しめるバランスにして欲しかったのが正直なところですね。その点、メガドラの『餓狼伝説2』は素晴らしいアレンジでした。